ペンは剣よりも強し。

頭に浮かんだことを気ままに書いていきます。

2017-08-16から1日間の記事一覧

勇者サマヤ物語 0006

もう六ページ目か。早いものだ。俺はここまで飽きずに書き続けられた自分の根気強さに感心しつつ、せっせと走る馬の背に手を置いた。綺麗な毛並みだ。きっと主人は、この馬の世話に気を遣っていたに違いない。 「せっかくだし、名前を付けてやろう」

勇者サマヤ物語 0005

「!?!? ……!? …………??」 俺が即興で唱えた何の意味もない呪文に、男達は慌てふためいている。ハッハー↑↑↑まったく、笑わせてくれるぜ。お子様は家に帰ってママのフルグラ(意味深)でも食ってな。 「テメェ、今のは何の呪文だ!? 何しやがった!?」 何…

勇者サマヤ物語 0004

と、そこで俺は気になる人物を発見した。俺は音もなく席を立ち、おもむろにその人物へと近付いていく。 「……お」 声を掛けようとして、その人物が異臭を放っていることに気付く。運命の戦士たる者、嗅覚も鋭敏なのだ。このような人物と関わりを持つわけには…

勇者サマヤ物語 0003

「ところでマーちゃんよ、今日は何を食う!?」 「……フルーツ・グラノーラを一皿」 「あいよ! 相変わらず声が高いなぁ!」

勇者サマヤ物語 0002

情報不足だ。 何をするにも情報が足りない。情報を制する者は全てを制す。彼を知り己を知れば百戦殆うからず。俺は知っている名言などをテキトーな気分で脳内に並べ立てつつ、酒場へと向かった。腹が減ったので、出立前に食事を済ませておきたかったのだ。腹…

勇者サマヤ物語 0001

俺はサマヤ。運命の戦士だ。運命の戦士と呼ばれる程の男なので、とても強い。どのくらい強いのかと言うと、この世を支配しようとしている魔王ジャギスを倒そうと考えているくらいには強い。これは余談だが、仲の良い友人達には『マーちゃん』と呼ばれている。